ヌーヴォーロマン

杉田あゆ美

作品解説

アーバンギャルドの「ヌーヴォーロマン」という楽曲の詩のキーである「猫」と「作家」という関係性を大きく見て男女の関係、作り手とモノの関係という関係性に発展させた。文学作品からの隠喩表現や男女関係の末・制作の末に苦難の人生を歩んだ作家・芸術家の作品からイメージを借り、矛盾しながらもそれぞれの関係のどちらかが欠けても成り立たない儚さを視聴者をカタルシスへ誘うように描いた作品。この作品には、制作者の作品と向き合う上での関係性も投影されている。曲名にもあるアールヌーヴォー時代の象徴である有機的なデザイン、終末美術のほの暗い画面構成をあちこちに取り入れ、作詞をそのまま表現するのではなく一度解体して再構成した内容をアニメーションとして表現した。

作者プロフィール

神奈川県横浜市出身、小さい頃から好きだったゲームから映像を作ることに興味が沸き、嫌いなデッサンを必死に勉強して東京造形大学へ入学。講評会で最後まで作品名を間違われるなど運がない。趣味は写真、ランニング、ゲーム、猫をいじること。使用されている写真は本人で、今回楽曲を使わせて頂いたアーバンギャルドの「水玉病」という曲をモチーフに撮影したもの。

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