走り続ける女性がいる。進む先には、行く手を阻む様々な『モノ』が待ち構えている。
『モノ』達は、それぞれの思惑を胸に、女性に語りかけてくる。『モノ』達の声は、
彼女には届かないが…。
周りの評価、噂話、見た目による印象等、他者を見定めるのは容易いが、それが必ずしも
他者の真実の姿とは限らない。忙しない現代社会では、真実にたどり着く前に適当な答え
を出して問題を結論付けてしまう場面が多く見られる。それは、下らない思い違いで済む
簡単なケースから、他人の命に係わる程深刻で重大なケースまで様々である。面倒になっ
て放り投げてしまった問題を、今一度考え直していただきたい、見落としがちな何かを思
い出してほしいと、声にならない主張を映像化した次第である。
大学在学時の過去制作作品に、『これは青虫のにょろろ』(グループ制作/2009)など。 高校時代、映像作品のコンテスト等で幾度か入賞歴有り。映像についての研究を深めるために、 東京造形大学に入学。大学で学ぶ内に、自分の作風を見直すようになる。制作に苦悩する日々が続く。 卒業制作研究作品で、ようやく自身の研究指標を確立する。